内部被ばく/体内被ばく
【読み方:ないぶひばく、分類:原子力】
内部被ばくは、「体内被ばく」とも呼ばれ、放射性物質が身体の内部に入り込み、体内から被ばくする(放射性物質から出る放射線を受ける)ことをいいます。これは、特にアルファ線やベータ線を出す放射性物質が問題となり、時として、被爆者の染色体異常等を招き、放射線障害を引き起こす可能性があります。
一般に放射性物質を体内に取込む経路には、吸入摂取や経口摂取、経皮吸収があり、具体的には、原発事故等で放出された放射性物質を空気と共に吸い込んだり、放射性物質に汚染された水や食物等を飲食したり、また放射性物質を傷口から体内に吸収したりする場合などがあります。実際に内部被ばくをすると、体内に入った放射性物質は、その種類によって、全身分布または幾つかの器官・組織に吸収されることがあり、例えば、放射性ヨウ素は甲状腺、ストロンチウム-90は骨、セシウム-137は主に筋肉に取り込まれます。
なお、内部被ばくに対して、放射線を体の外から受けることを「外部被ばく」と言います。