溶岩
【読み方:ようがん、英語名:lava、分類:火山】
溶岩は、火山の噴火時に、地下のマグマ(岩漿)を起源とする物質が、溶融状態で地表の火口や地殻の割れ目から流体として噴き出したものと、それが冷却・固結して生じた岩石をいいます。また、マグマとは、地下に蓄えられた、極めて高温の流動性を有する岩石溶融体をいいます。
一般に溶岩の粘性は、その温度や成分によって大きく異なります。通常、温度が高いほど粘性が小さく、冷えると固化し、また成分的には、マグマ中のケイ酸成分(二酸化ケイ素)の量が多いほど粘性は大きくなります。なお、溶岩は、流動しながら冷却固化するため、以下のような様々な形態があります。
●パホイホイ溶岩
ハワイなどで見られる、最も流動性の高い溶岩が固化した形状。表面が平滑で丸みを持ち、波状や縄状の模様が見られる。
●アア溶岩
三原山や富士山の玄武岩質溶岩で見られる形状。表面がガラガラのクリンカーで覆われている。
●塊状溶岩
アア溶岩よりも流れにくい溶岩の形状。流れが遅いので表面の固化と崩落を繰り返しながらゆっくり前進するため、岩塊状の溶岩流が残る。
●枕状溶岩
溶岩流が水中で冷却固結した岩体の一種。丸太状または俵状の団塊の積み重なりからなる。
●溶岩ドーム(溶岩円頂丘)
火山の噴火で地表に現れた溶岩が、おわんを伏せたような半球状に固まったもの。