ホウ酸(硼酸)

【読み方:ほうさん、分類:原子力】

ホウ酸(硼酸)は、ホウ素(硼素)のオキソ酸で、殺菌剤や殺虫剤、難燃剤、原子力発電におけるウランの核分裂反応の制御などに使われる「弱酸性の無機化合物」をいいます。これは、常温常圧では無色の結晶または白色粉末で、また水溶液では弱い酸性を示し、主にホウ酸塩鉱物に硫酸を反応させて作られます。

一般に原子力発電では、ホウ素の高い中性子捕獲能力を利用して、原子炉の核分裂で生成する熱中性子の冷却材として「ホウ酸」が利用され、核分裂反応を抑制するための材料として重要な役割を果たしています。ちなみに、2011年3月の福島第1原発事故では、臨界防止のために、炉心に入れる水にホウ酸を混ぜて注入されました。

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